「Sheila E.」
「シーラ・E」
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前作「Romance 1600」もゴールド・ディスクを獲得し、今作迄の1年半の間に映画『クラッシュ・グルーヴ』に準主役に抜擢されたり、日本のCMにその妖艶な姿を披露する等さらに知名度を上げたシーラ・E。
そんな彼女が自らの名前をタイトルにした本作は、前作から"Eバンド"というバンドにボニ・ボイヤーらプリンスのコンサートで活躍しているミュージシャンを新たに迎えて制作されています。
心地よいビートとボニやリーヴァイのコーラスとの絡み具合が程よくミックスされたノリの良い"One Day"からスタートし、スネア・ドラムのビートとギターのサウンドがシンプルなスロー・テンポの"Wednesday Like A River"、シーラのセクシャルな面を押し出した聴かせるヴォーカルとステフ・バーンバウムのギターが哀愁を奏でるラヴ・バラードの"Hold Me"、一転してリーヴァイの"泣き"ギターと熱唱するシーラの声が切ない歌詞にピッタリの"Faded Photographs"と前作とは趣の違う楽曲が続きます。
中盤からは、いかにもプリンス流の骨太で変則的なビート乗せてRAPを絡めつつ囁くように歌う"Koo Koo"、同じく「Dirty Mind」辺りのプリンスに聴かれるドラム・サウンドに中音域のヴォーカルで歌う"Pride And The Passion"、単調のパーカションとピッキングを多用したギターがデビュー当時のプリンスっぽい"Boy's Club"へと続きます。
クレジットにはシーラ・Eとジル・ジョーンズやザ・ファミリー等のプロデュースをしたデヴィッド・Zの共同プロデュース作になっていますが、実際には上記の3曲と"One Day"そしてTVCMでも起用されたラスト・ナンバーの"Love On A Blue Train"の5曲は彼の提供曲です。
そんなアルバムの中で、ある意味"シーラ・Eらしい"楽曲はなんと言っても"Soul Salsa"でしょう。彼女の両親ピートとファニータ、そして兄弟のピーターにホワンが参加した"エスコヴェート・ファミリー"が一同に会したこのサルサ・サウンドはとても新鮮に聴く事ができます。
この楽曲だけは彼らファミリーでしか表現できないサウンドでしょう。
このアルバム自体は過去2作に比べてセールス的には劣りましたが、上記の"Soul Salsa"でも判る通り、リラックスして作られた様な気がして、非常に好感がもてる1枚だと思います。