Sign "" The Times (サイン・オブ・ザ・タイムズ)

Released:1987/3/30 | Label: Paisley Park, Warner Bros.

●Disc 1

  1. Sign O' The Times (4:56)
  2. Play In The Sunshine (5:05)
  3. Housequake (4:41)
  4. The Ballad Of Dorothy Parker (4:02)
  5. It (5:10)
  6. Starfish And Coffee (2:50)
  7. Slow Love (4:22)
  8. Hot Thing (5:39)
  9. Forever In My Life (3:30)

●Disc 2

  1. U Got The Look (3:47)
  2. If I Was Your Girlfriend (5:01)
  3. Strange Relationship (4:01)
  4. I Could Never Take The Place Of Your Man (6:28)
  5. The Cross (4:46)
  6. It's Gonna Be A Beautiful Night (9:01)
  7. Adore (6:29)
●Produce,Arranged,Composed

Prince

●Written

Prince
Prince and Susannah Melvoin (D1-6)
Prince and Carole Davis (D1-7)
Prince and Dr.Fink & E.Leeds (D2-5)

●Aditional Musician

Wendy Melvoin (guitar & backing vocals) (D1-7) (tamborine & congas) (D2-3,6)
Lisa Coleman (backing vocals) (D1-7,D2-6) (flute) (D2-3) (keyboards) (D2-6)
Bobby Z. (drums on D2-6
Brown Mark (bass guitar on D2-6
Dr. Fink (keyboards on D2-6
Sheila E. (drums & percussion) (D2-1,6)
Sheena Easton (vocals) (D2-1)
Susannah Melvoin (background vocals) (D1-2,4,D2-6)
Eric Leeds (saxophone) (D1-3,7,8,D2-6,7)
Atlanta Bliss (trumpet) (D1-3,7,D2-6,7)
Miko Weaver (guitar) (D2-6)
Jill Jones (vocals) (D2-6)
Greg Brooks (backing vocals) (D2-6)
Wally Safford (backing vocals) (D2-6)
Jerome Benton (backing vocals) (D2-6)
Gilbert Davison (voice) (D1-3)
Coke Johnson (voice) (D1-3)
Todd H. (voice) (D1-3)
Susan Rogers (voice) (D1-3)
Mike S. (voice) (D1-3)
Brad M. (voice) (D1-3)
The Penguin (voice) (D1-3)

●Sampled

"Help Me" by Joni Mitchell ('74) (D1-4)
"Big Apple Rappin"' by Spyder-D ('80) (D2-2)
"Yellowstone Park" (Rocky Mountains) by Tangerine Dream ('85) (D2-2)
"Wedding March, Recessional" by Jac Holzman ('64) (D2-2)
"March of the Winkies" by The Wizard of Oz ('39) (D2-6)


映画アンダー・ザ・チェリー・ムーンの商業的な失敗と前作のParadeの販売不振(といいながらビルボードのアルバムランキング3位でプラチナ・アルバム)の後、ザ・レボリューションを解散させ一人でスタジオに籠ってしまいます。

Paradeから本作までの間には、シーラ・Eやジル・ジョーンズ、マッド・ハウスのといったファミリー関連のアルバム、その他デボラ・アレンやノナ・ヘンドリックといった外部アーティストに楽曲を提供。
自らの新作はを『アンダー・ザ・チェリー・ムーン』の公開前にほぼ完成していた2枚組の「Dream Factory」を破棄。
一度は3枚組の「Crystal Ball」(後年発売されたのとは別物)を作るも、”カミール”というプリンスの声を変調し女性っぽくした別名義用として「Camille」を制作、しかしこれも捨て再び「Crystal Ball」に戻る・・・と作ってはお蔵入りを繰り返し、最終的に全ての中から厳選された2枚組16曲にまとめた本作が完成しました。

名義こそプリンス単独ですが、前述の通り試行錯誤の際にレコーディングした楽曲もあるのでザ・レヴォリューションのメンバーも参加しています。
1stシングルの"Sign 'O' The Times"で見せるビートの強いR&B調のサウンドに乗せた精神的な歌詞、前曲から一変するロック・ナンバーの"Play In The Sunshine"で弾けたと思えば、今度はカミールのラップによるファンキーなナンバーの"Housequake"....前半からこれでもかという位変幻自在のサウンドの渦が押し寄せてきます!
他にもプリンスが敬愛するジョニ・ミッチェルの"Court and Spark"の一節を引用した"The Ballad Of Dorothy Parker"、スザンナ・メルヴォワンと共作した一風変わった子シンシアを理解し励ました名曲"Starfish And Coffee"、プリンスにしては珍しくファミリーでは無いキャロル・デイヴィスとの共作で彼女のデビュー作「Heart Of Gold」にも収録されたメロウな"Slow Love"、エッジのあるサウンドとエリック&アトランタ2人のホーンの組み合わせが秀逸なファンク・ナンバーの"Hot Thing"等が収録されています。

2枚目には当時お気に入りだったシーナ・イーストンとカミールとのデュエット・ナンバー"U Gut The Look"を筆頭に、シンプルなビートとカミールっぽい感じのファルセットで歌った2ndシングルの"If I Was Your Girlfriend"「Camille」に収録予定だった1曲で複雑な恋愛感情を歌った"Strange Relationship"、対照的にキャッチーなサウンドと軽い恋愛を歌ったロック・ナンバーの"I Could Never Take The Place Of Your Man"、またまた一転してプリンスがよく取り上げる神に対する歌で悲哀のあるギター・ナンバーが印象的な”The Cross"、Dr.フィンク&エリック・リーズとの共作による9分を越えるファンキーな"It's Gonna Be A Beautiful Night"を挟みラストはソウル・バラードの"Adore"どれをとってもクオリティの高い作品が凝縮された内容になっています。
売上は2枚組だったのが影響しParadeを下回る結果になりますが、私を含めファンの間では未だに”最高傑作”と呼び声の高いアルバムです。

このアルバムと同時期に、同タイトルの映画(というよりほとんどコンサートビデオの様な)が発売されています。まだご覧になった事のない方には是非オススメしたいライブです。

Cover Sample


ファム・レビュー

ああVanity6…

AroundからParadeを通ってきた快進撃ここに極まる、プリンスたるべくして再び部屋に閉じこもった殿下(伝家)の宝刀。しかし残念ながらスターになってしまった故か、「こんなのでもできちゃうぜ」的な違和感も若干残ってるような気もする。
ラブソングが私的すぎてメロドラマ調になるのも人間プリンスの弱さの現われか?だから神への賛辞もちょっと薄っぺらな気もしてしまうなあ。しかし同時代の他の音楽と比べれば圧倒的名作には変わらない。どうにも厳しいこと書いちゃうのは愛情の裏返しでもあるのです。
商業音楽に対する反発を持ちつつ一般受けするだけの力は持ち合わせていた最後の作品、なんて言ったらバッシング?そういやシングル&12インチのジャケはよかったな。この頃までは相変わらず質の高いB面曲入れてたし。以降、BlackAlbumとLovesexyと迷いながら徐々に毒気が薄れていくのが悲しい。
ここ以降はプリンスの焦りを感じちゃうのであんまり頻繁に聞けないのだ…うう。しかし映画とライブはスバラシィ。なのでベストトラックはBeautifulNight。

イジイジ

最近になってプリンスのアルバムを聴き始めた者です。
それまではツェッペリンが大好きでブラック系のアーティストとしてはプリンスが初体験だった私にとって、ロックな要素をも併せ持つお洒落でシュールな彼は入門用としては格好の素材だったように思えます。
でも、「1999」では味をしめることができはしたものの、次に聴いた「ラブセクシー」では突然展開された未知の音楽を前に右往左往することに...。「ラブセクシー」は正直難解で、一時は理解不能の迷作(ジャケット含め)としてさっさと片付け、同時に殿下への興味も少々薄れてしまうことになってしまいました。
ところが本作・「サインオブザタイムズ」!素晴らしいじゃないですか。シュールなロック色を存分に楽しめるこのアルバムは、まさしく私の理想そのものでした。「こういうプリンスが聴きたかった!」と、至福の時間に溺れましたよ。どうやら私は「ハウスクェイク」や「ドロシー・パーカーのバラッド」「イット」のようなフィーリングを求め続けていたようです。
このアルバムのおかげで「難解人間」というプリンスへの偏見を捨て去ることができ、次々にやってくるその他全てのアルバムを素直に聴く事が出来るようになりました。もちろん「ラブセクシー」も今では屈指の名盤として認識されていますよ。
なんというか...このアルバムは、私にとっては一つの転機や到達点の類だったのかもしれませんね。

元ファン

打ち込みやハウス的手法を利用しながらも、欲張りすぎでは?とおもうほど過去のロックやファンクのエッセンスを散りばめてあると思います。無機質な打ち込みがここでは単純な懐古趣味に陥るのを制止しているように思えます。
もちろん、趣味的な楽曲もあると思いますが、一種のオマージュのようで、ユーモアを感じますし、余裕も感じさせてくれてす。この作品辺りまでは凄くスキでした。

竜太

このアルバムはこの頃たくさん作った曲の中からの寄せ集めにしてはアルバムとしての統一感がある気がします。一曲一曲もとてもイイ曲ばかりです。
個人的な意見を言わせてもらうとイット、ガールフレンド、アドアなどがすきでサイン、プレイイン…、クロスは入れなきゃ良かったのにと思います。

スメグマ

殿下様が解放される以前にお作りになられたスバラシイ作品です。まだ奴隷の身であるようで近頃のようなお幸せな感じはないようで。獄中の宅録少年といった所か。雰囲気としてはどうしようもなく暗い。
しかし、このアルバムはかたくなに音楽を聞くことの意味を思い知らせてくれる。なんとなく終末感が漂っているのも事実。彼の体力もこの辺りで尽きつつあるのも否めない。

tutomu

パレードからラヴセクシーあたりが大好きで、最近まで改名後の作品は聞いてませんでした。でもやっぱりこのアルバムの衝撃は強く、そうとう聞き込んだアルバムです。本当に名盤です。

PRINCE CONTROL

1987年、高校1年の春。当時CDとLPの両方がまだ共存していた時代だったと思います。僕はまだCDプレーヤーを持っていなかったのですが、何故かこのアルバムはCDも買ってしまいました。2枚組で確かまだ5000円くらいしていたような気がしますが、そして聞くことの出来ないCDを手に取って、LPを聞きながらずっと眺めておりました。(危ない奴!)
僕は「パープルレイン」からプリンスを聞き始めた人間です。洋楽自体もマイケル・ジャクソンの「スリラー」が初めてまともに聞いたアルバムでしたので、要するに2番目に聞いた洋楽のアルバムだったのです。
当時、6つ離れた姉がプリンス・ファンクラブなるものに入っていて、色々と情報を提供してくれたおかげもあるかもしれませんが、それ以来ずっとプリンスを聞き続けています。
全16曲、全てについて書き尽くせない思いがありますが、敢えて、敢えて挙げるのならば、僕にとっては「ホット・シング」が最も思い出深い曲です。このアグレッシブなビート、そしてシンセのうねり、後半のエリック・リーズのサックス、それに合わせて「ぐっつつつぐっつつつ・・・・・・」(お粗末なリスニング能力でごめんなさい)と歌うプリンスの声・・・完全にノックアウトされました。

ポン

どんどん密室的世界にどっぷりはまっていってしまうプリンスのほとんど一人でレコーディングされた作品ですよね。
この頃の正式にリリースされた物語チックなライブ映画のオープニングのメンバー全員がドラムを叩きながら登場するシーンはなんてかっこいいんでしょう!
いつも見る度に感動してしまいます。
アルバムの方も正にプリンス流音の万華鏡ってな感じでプリンスの声を変調したりとまた世間を驚かせてしまったアルパムです。この頃のプリンスに対する評価は相当なものでした。

ピーポー

この作品には、全体的にプリンスの孤独感が漂っているような気がする。ロッキングオンには、ブラックホール的サウンドと書いてあって、なるほどと、思った記憶がある。やっぱ音楽ライターはうまい表現するよなぁ…。
まぁ、現時点ではこの作品が最高作になると思うけど、殿下には、これ以上の作品を期待したい、といったら酷だろうか?

かねやん

時は1987年。僕は普通の高校2年生。予約までして買った待望のアルバム。
1回聴いて、本当にPRINCEという偉大なアーティストに出会えて心の底から感謝した。
難しい表現は出来ないが、はっきり言って素晴らしいの言葉に尽きる。周囲に青春の悩み等を相談できなくても、このアルバムに色々と教えてもらったような気がする。まさにバイブル的なアルバムだ。
唯一、この時ツアーで来日しなかったのが残念でならない。LP盤とCD盤のジャケットが若干違うのもクール。

OBA

例え、どんなにちっぽけであっても、これは取り替えのきかない、かけがえのない私の生だ。宇宙は闇であって、そこに私の心ばかりの言葉、音声を発することで、生きている事のせめてもの証を得る。少し真面目すぎますが、僕がこのアルバムから感じるのはそんな事です。

NAGITAKU

プリンスの中で一番の問題作ってなに?って聞かれたら間違いなくこれだね。「Sign O' The Times」だよ。全ての音楽がバランスよく入ってる。
でも本当に上手いよね?この、色んなものをくみ重ねるような、曲をつくるのが。話は変わって「Fream Factory]なんだけど、収録曲をみてビックリ、「Sign O' The Times]が入ってる!!
「Sign~」は「Sign~」の為の曲では、無かったんだね。じゃあ、なんで「Dream~」はお蔵入りしたんだろう?「Sign~」と「Dream~」の違いは? 

マハラ

諸事情で園児達にハウスクエイクを歌ってます。結構ノッてくれるんですよ(笑)私好みに育てて見せます!(問題発言?)
この年でこんな音楽に出会って私のこれからの音楽ライフは大丈夫でしょうか?・・・この音楽の良さはこの音楽に聴いて!
PS.殿下がいなきゃトホホだよ・・・

ネイト

このアルバムを一言で表現せよ、言われたなら私は『崇高なる愛』と答えるであろう。これを初めて聞いた時、私はこの声の持ち主が神であると改めて悟ったのであった。
全体的には他のアルバムよりも比較的、クリアーな印象を受けるが、彼特有の重い歌詞は不動である。
Starfish and Cofee、Slow Love、the Cross、Adore等挙げたら限りが無いのでここまでにしておくが、愛と喜びに溢れた傑作の内の一つである事は言うまでもないであろう。

mune

密室性とストイックなまで音質。これは彼の音楽的多様性を顕著に示す作品になっている。
JB スライ、さまざまなルーツを彼なりに消化している。同時にこれだけの作品を一人で作ることを可能にしたのはテクノロジーのおかげともいえる。
いずれにしても、クリエイティブ面において、彼がもっとも才気あふれていた時期といえる。

ユタカ

間違い無く、最高傑作!この創造力は、神憑り的と言ってイイですね。
もう当時、このアルバムを前にすれば、ほかのどんなアーティストも霞んで見えた。「いったいこの人の頭の中は、どうなってるの?」って感じ。
結局プリンスにとって、革新性と普遍性の両方で成功した唯一のアルバムだと思う。こういう音楽は彼しか出来ないし、プリンスと言えばこのアルバムってことになる。
「ドロシーパーカーのバラッド」は、彼の頭の中で鳴ってる音を、そのままテープに焼き付けたようなツウ好みの一曲。

^