| Emancipation イマンシペイション |
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| 前作「Chaos〜」のリリースと「The Vault...」を置いてきた事によりワーナーから解放されたジ・アーティストがEMI−キャピトルとアルバムの製造及び配給で合意して「解放の日」とされる'96/11/19にリリースされた記念すべきアルバムです。 ジ・アーティスト自身この"解放"をどれだけ待ったかは、タイトルを"イマンシペイション"(奴隷状態の解放)と、ワーナーという鎖を切って拳を上げバックからは明るい光が差し込んでるアルバムジャケットからも簡単に想像できます。 また前作リリースからまだ4ヶ月も経っていないという通常では想像できないスピード、しかも36曲3枚組というハンパではない量の楽曲からも、「Chaos〜」を手抜きし、今作のクオリティで前作を売れない様にしようとするジ・アーティストの作戦が伺えます。 発表に伴い緊急来日し"このアルバムを作るために生まれてきた。"と発言したジ・アーティストは、これまで見た事が無い程プロモーション活動、インタビュー、メディアへの露出を行い、その理由を”妻マイテからの助言”としていましたが本当に嬉しかったのでしょう。 各CD12曲60分の3枚180分と完璧に計算されたこのアルバムでは、前述でも触れた様にワーナー契約解除前後に収録されたものが多く、"SLAVE"等も解除前に書かれた1曲でしょう。 このアルバムで特徴的なのは、スタイリスティックスの"Betcha By Golly Wow!"('72)、ボニー・レイットの"I Can't Make U Love Me"('91)、デルフォニックスの"La,La,La(Means I Love U)"('68)、そしてジョーン・オズボーンの"One Of Us"('95)と、アルバム初のカヴァー・ソングが4曲も収録されています。これまでライブ等でJBやプレスリーのカヴァー等を披露した事はありますが自分のアルバムに収録する等はとても考えられませんでした。それもファースト・シングルを"Betcha By Golly Wow!"にするとは正直ビックリしました。正に"解放"が成せる技でしょうかね。 全体的にはブックレットの最後に記載されている"LOVE,SEX,LIBERTY"をキーワードにし、1枚目にはスタイリスティックスのカヴァーで綺麗な楽曲の"Betcha By Golly Wow!"や、ジャジーな感じがする"Jam of The Year"、歌詞にディアンジェロの事に触れているグルーヴ感が良い"Get Yo Groove On"、元レボリューションのウェンディ&リサと元ザ・ファミリーのスザンナに捧げた"In This Bed Scream"等全体的にポップな感じに仕上げています。 2枚目では今は亡き子供の超音波心音をフューチャーし妻マイテとの出会いをエロティックに表現した"Sex In The Summer"やマイテとの結婚についてを綴った"The Holy River"、'96年2月14日に2人の結婚式で使われた"The Plan"や"Friend,Lover,Sister,Mother/Wife"等、今は婚姻という形式を"解放"してしまったが事実上"妻"であるマイテとの事を歌った歌詞が多く見られるバラード中心のディスクです。 3枚目では、テクノっぽいサウンドで"解放"後の世界を歌った"New World"や同じくテクノっぽい"The Human Body"、ヒップ・ホップ系で自身が持つスタイルの事を歌った"Style"、ハードコア・ファンクで歌ったタイトル・ソングの"Emancipation"等上記の2枚よりも実験的なサウンドやオルタナティブ系のサウンドが光る1枚です。 3枚それぞれ趣向を凝らし聴くものを飽きさせないそのバラエティの豊富なこのアルバムは、ジ・アーティスト自身が本当に造りたかった1枚でしょう。 |
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